Collaborative Design Research Project (2023年度)

デザイン思考など、社会の問題を発見し、物やシステム開発を通じてそれらを解決しようとするデザイン方法論について、2004年頃から事例が増えてきているものの、実効する人やその経験則、対象としたフレーム自体の設定、あるいは提案した解決方法自体の影響も含め、方法論自体に関する検証の時期に来ている。消費を前提とした社会に閉塞感を感じ、サスティナビリティへ移行しつつある状況下において、その背景にある社会性や人々の価値観の変化も踏まえ、新たな問いのあり方やデザインプロセスが関わる影響やその範囲についてを模索する必要があると考える。特に地方や企業において、デザインが一つのツールとして捉えられる傾向があり、プロセスの理解やデザインとの関わりも含め、関係性を再検討しなければならない。これまでの原因と結果に基づいた近代的デザイン方法を乗り越えるためにも、全体性やその影響なども含め試行し、デザインする人とデザインする対象との関係を考え、社会とデザインが影響する範囲を検討したい。

研究代表者 : 鈴木宣也
研究分担者 : 赤羽亨
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